歯列矯正の費用を分割払いで検討する際、治療費そのものの料金体系がどのようになっているかを理解しておくことは、安心して治療計画を立てる上で非常に重要です。矯正歯科の料金体系には、大きく分けて「トータルフィー制度(総額固定制)」と「都度払い制度」の二つがあり、どちらを採用しているかによって、分割払いの計画の立てやすさが大きく変わってきます。まず、「トータルフィー制度(総額固定制)」とは、カウンセリング後の精密検査・診断の段階で、矯正装置料、治療期間中の調整料、そして治療後の保定装置(リテーナー)料など、治療開始から終了までにかかる費用の総額を、最初にまとめて提示する料金体系のことです。この制度の最大のメリットは、「総額が明確である」という点にあります。最初に提示された金額以上に追加の費用が発生することがないため(抜歯など一部を除く)、非常に安心感があります。この総額を基に分割払いの計画を立てるため、「毎月の支払額が確定」し、家計の管理がしやすくなります。もし、予定より治療期間が少し長引いてしまったとしても、追加の調整料がかからないため、支払計画が狂う心配がありません。分割払いを検討している方にとっては、最も相性が良く、おすすめの料金体系と言えるでしょう。一方、「都度払い制度」は、最初に装置料などを支払い、その後は月に一度の調整日に、来院のたびに調整料(5,000円〜1万円程度)を支払っていくシステムです。一回あたりの支払額は安く感じられますが、「最終的な総額が不透明」という大きなデメリットがあります。治療が長引けば長引くほど、支払う調整料の総額は増えていきます。そのため、正確な分割払いの計画を立てることが難しく、当初の予算をオーバーしてしまうリスクも伴います。これから分割払いで矯正治療を始めようと考えている方は、クリニックを選ぶ際に、この「トータルフィー制度」を採用しているかどうかを、一つの重要な判断基準にすることをお勧めします。カウンセリングの際には、必ず料金体系について質問し、クリアな資金計画のもとで、安心して治療をスタートさせましょう。