軍医?子供の頃の痛かった思い出

私は約40年前、当時小学生のとき前歯が虫歯になり母に連れられ行きつけの歯医者に行きました。
歯医者を文京区で口コミで見つけるのはとてもとはいえそこの歯医者は近所ですが待合室は狭く、5人ほどしか入れません。人は滅多に来なくその日も私一人。助手は受付1人、先生は70歳くらいの淀川長治似の穏やかな感じのおじいちゃんでした。母親はそこの歯医者を「近いし治療費も安い」と言っていて歯の治療はいつもその歯医者でした。それまでは歯医者は痛いし怖いし嫌いでしたが虫歯の方が痛いので我慢して行くという感じでした。しかしその前歯の治療の時、先生が「これはひどいから神経を抜きましょう」と私に言いました。もう東京の口コミで審美歯科を探すというと私は神経なんて抜いたことないのでどんな治療がされるのかわからず不安だったのですが、治療内容はドリルで神経のギリギリまで削り、髪の毛のように細い針みたいな形をした器具をグイグイ歯に差し込んで神経を抜くみたいな治療方法でした。すでに歯を削ってる段階で激痛が走りいつもの治療じゃないと気づきました。あまりに痛く耐えがたい苦痛でしたがなんとか我慢していました。先生は笑顔でどんどん削っていきます。少し削ってまた激痛、なんとか耐えて頑張っていると次にあの針みたいな形をした器具が出てきました。この歯医者は東成区でも今里ではどんなに針を刺した瞬間気絶するかと思うぐらいの激痛が走りました(ビリビリと脳に直接痛みが行く感じ)もちろん私は顔を大きくしかめました。先生は「おお、痛い、痛い」と笑顔で言いました。泣いて暴れ、口を閉じてしまいその日は仮詰めをして治療中断。先生は困った顔、また来週ということになり結局この治療は4回ほどに分けてされました(私が泣いて中断したため)最後の方は母親に怒られ耐えましたが本当に拷問のようなものでした。治療した歯は神経を抜いたからか黒くなり前歯なのでとても目立ち嫌な思いしかありませんでした。後で父親から聞いた話なのですが、あの先生は軍医だから麻酔なんてせず、痛いんだよと言っておりました。そんな治療から数十年後、どの東成区でもこの今里の歯医者はここからは社会人になり違う歯医者に行った時「奥歯が神経剥き出しになって痛いですよね、神経を抜きましょう」なんて簡単に言われあの時の恐怖と痛みがフラッシュバック、でもこの年になって泣いて嫌がるなんてできないと腹をくくっていざ治療!しかし治療前に歯茎に麻酔の注射をされ治療中は無痛。あの恐ろしい針型の器具が出てきて気が狂いそうになったけどやっぱり痛くない。家に帰って妻にそれを話したら「神経を抜くのに麻酔をしないなんてありえないね、もうホワイトニングを話題の芦屋の医院はきっと痛かったでしょう?だからあなたはトラウマで今も痛みに弱いのね」と言われました。麻酔なしで神経を抜くって行為は今となっては考えられません。あの時先生に麻酔をお願いします!と言えれば。ちなみにあの歯医者は先生もかなり前に他界しており現在は誰も住んでおらず廃墟になっています。