「費用を抑えたい」という思いから格安の歯列矯正を選んだものの、結果的に満足のいく治療が受けられず後悔してしまうケースも残念ながら存在します。そのような事態を避けるために、契約前に必ず確認しておきたいチェックポイントをいくつかご紹介します。まず最も重要なのは、「担当する歯科医師の経験と実績」です。矯正治療は専門性の高い医療行為であり、歯科医師の技術や知識が治療結果を大きく左右します。日本矯正歯科学会の認定医や専門医であるか、同様の症例の治療経験が豊富かなどを確認しましょう。次に、「精密検査と診断が適切に行われるか」という点です。レントゲン撮影や歯型採取、口腔内写真撮影といった基本的な検査はもちろんのこと、セファロ分析(頭部X線規格写真分析)など、骨格的な問題も考慮した診断が行われるかを確認することが望ましいです。これらの検査に基づいた、個々の患者さんに合った治療計画が提示されるかどうかも重要です。また、「治療範囲とゴールが明確か」も確認すべきポイントです。格安矯正の多くは部分矯正ですが、自分の希望する歯並びが部分矯正で本当に実現可能なのか、治療の限界はどこなのかを事前にしっかりと説明してもらいましょう。曖昧な説明や、過度に良いことばかりを強調するような場合は注意が必要です。さらに、「追加費用が発生する可能性」についても確認が必要です。提示された金額にどこまでの費用(検査料、調整料、保定装置料など)が含まれているのか、治療期間が延びた場合や装置が破損した場合に追加料金が発生するのかなどを明確にしておきましょう。「治療後の保証やアフターフォロー」も重要なチェック項目です。矯正治療は装置を外して終わりではなく、後戻りを防ぐための保定期間が不可欠です。保定装置の種類や期間、定期的な検診の有無、万が一後戻りした場合の対応などを確認しておくと安心です。これらのポイントを参考に、複数のクリニックでカウンセリングを受け、納得のいく説明と信頼できる対応をしてくれる医療機関を選びましょう。
格安矯正で失敗?後悔しないためのチェックポイント