私が歯列矯正を決意したのは、見た目のコンプレックス解消と、将来的な歯の健康のためでした。治療が始まってすぐ、まず直面したのは「食事の壁」です。ワイヤーとブラケットが装着された口の中は、想像以上の異物感。特に最初の1週間は、歯が浮くような鈍い痛みが続き、とてもじゃないけれど普段通りの食事はできませんでした。自然と、おかゆやヨーグルト、細かく刻んだ野菜スープなどが中心の食生活に。空腹感はあるものの、食べるのが億劫で、結果的に食事量が減りました。体重計に乗ってみると、最初の1ヶ月で2キロほど体重が落ちていました。「これはラッキー!矯正しながらダイエットもできるなんて!」と、その時は少し喜んでいたかもしれません。友人からも「なんだかスッキリしたね」と言われることもありました。しかし、その状態が数ヶ月続くと、少し状況が変わってきました。確かに体重は減ったままキープできていたのですが、なんだか顔色が悪く、頬もこけて見えました。久しぶりに会った親からは「痩せたというより、やつれたんじゃない?ちゃんと食べてるの?」と心配される始末。自分でも、体力が落ちたような、疲れやすくなったような感覚がありました。これはまずいと思い、歯科医師に相談し、栄養士さんからもアドバイスをもらうことに。矯正中でも食べやすく、かつ栄養バランスの取れた食事の工夫を教えてもらい、プロテインなども活用しながら、意識してタンパク質やビタミンを摂取するようにしました。すると、徐々に顔色も戻り、体調も改善。体重は急激には戻りませんでしたが、健康的な痩せ方にシフトできたように感じます。歯列矯正中の体重減少は、ある程度は仕方ない部分もありますが、それが「やつれる」方向に行かないように、意識的な栄養管理が本当に大切だと痛感しました。綺麗になるための矯正で、不健康になってしまっては本末転倒ですから。
私の矯正ダイエット体験談痩せた?やつれた?